屋根の劣化について

屋根劣化

 

 

 

 

 

 

【日本一わかりやすい外壁リフォーム講座】第5回

今回は屋根の劣化症状やリフォームについてお話致します。

屋根材にも種類があります。代表的なものはコロニアルと呼ばれるものです。カラーベストとも言われます。これらは実はメーカーのブランド、商品名なんです。旧クボタ(現在はパナソニックと統合してケイミュー)のブランド商品名ですが圧倒的なシェアを持ち一番有名なので、商品名が屋根材の種類の名として呼ばれるようになりました。

実際の種類でいいますとスレート瓦と呼ばれるものです。その他、種類ではアスファルトシングルや金属屋根、最近ではガルバ鋼板を使ったものもありますが、ここでは一番多いコロニアルについてお話致します。

築10年前後を迎えると紫外線や風雨によって経年劣化が発生してきます。環境や立地条件によって劣化進行の差はありますが、概ね同様の劣化が発生していきます。

屋根の色褪せ

屋根材の塗膜が色あせしたり、はげたりします。

屋根色あせ1

屋根色あせ2

 

 

 


屋根に苔や汚れの付着

屋根材の塗膜の劣化により撥水力が低下して水分量が多くなり苔の発生を促しやすくなります。北側や、日当たりが比較的悪い側で多く見られます。写真で見ているイメージよりも実際はかなり苔が厚く堆積していることが多くります。

メンテナンス方法

高圧洗浄で出来る限りしっかりと堆積した汚れ、苔やカビを除去することが非常に大事です。

外壁の洗浄以上に屋根の洗浄が重要とも言える位です。

屋根苔1

屋根苔2

 

 

 

 


 

屋根材のひび割れ

地震や一般的な振動、その他飛来物によって屋根材にひびが発生することがある。また塗膜の劣化により屋根材が雨水や湿気と乾燥を繰り返すことにより劣化や反りが発生しやすくなりそれがひび割れになる要因もあります。

メンテナンス方法

ひび割れ部にシーリング材を擦り込む(コーキング処理)やルーフキーパー(ケミュー)の接着材を使用します。

そのあと上から塗装で仕上げます。

屋根ひび1

 


 

屋根材の欠損

ひび割れと同じ要因によって、欠損したり、無くなってしまったりしている場合があります。

メンテナンス方法

割れた破片をひび割れと同じように、シーリング材やルーフキーパーを使って接着します。なくなってしまっているものは、状況によってはそのままでも問題ありません。問題がある場合は部分的に新しい屋根部材を取り付けたり、差し替えたり致します。その場合欠損したものとその周りも何枚か一緒に替えないと施工できない事もあります。

屋根欠損1

屋根欠損2

これらが主な劣化状態です。このような劣化があっても、この事がすぐに漏水につながるものではありません。屋根材の設置構造はそれぞれの間に隙間があって入ってきた雨水がまた出て行くような仕組みになっています。

さらに屋根材の下にルーフィング(防水シート)が設置してあります。これがとても重要な役割を持っています。このルーフィング劣化して破損したりすると漏水の可能性がとても高くなります。

上記の主な劣化要因によって、中のルーフィングを劣化させる可能性があります。

部屋内には漏水しないほどの、雨水の侵入が長年続いてルーフィングのさらに下の野地板(木板)がいつのまにか腐食して黒カビが発生してしまっている事もあります。

劣化が進んでいると屋根塗装だけでは対応出来ず、カバー工法による屋根工事や、新しく葺き替える屋根工事が必要になる場合もあります。そうなると塗装よりもはるかに高い金額がかかってしまいます。

 

10年を目安に屋根塗装などのメンテナンスをお薦め致します。